「AIに推される会社」インタビュー
♯シップ斎藤の推し対談vol.1
業界でいち早くAI対策に挑んだ塗装店が語る、地域を守る情報と人が勝つ未来

「AIに推される会社」インタビュー
♯シップ斎藤の推し対談vol.1
業界でいち早くAI対策に挑んだ塗装店が語る、地域を守る情報と人が勝つ未来
株式会社ユウマペイント
代表取締役
佐々木 拓郎
販売企画部 課長代理
戸塚 朝美
まだ誰もAI対策に本腰を入れていなかった時期から、業界に先駆けていち早くAIチャットボット、AIO対策を導入された、千葉県柏市で圧倒的なブランド力を誇る株式会社ユウマペイント様。
「建物を守る」という揺るぎない信念のもと、業界のタブーにも切り込む佐々木社長と実務担当の戸塚様にシップの取材チームが迫りました。
きっかけは「売りつけ」、武器は「おしゃべり」?
シップ斎藤(以下 斎藤)
シップ斎藤(以下 斎藤) 本日は「2026年の鍵はAIの推しになること」をテーマにお話を伺いますが、その前に、先日は「塗魂ペインターズ」の全国大会にお招きいただきありがとうございました!全国の塗装店が集まって学校などのボランティア塗装や災害支援を行う、佐々木社長が3代目の会長を務められている熱い団体ですが、その後の懇親会も凄まじかったですね(笑)。
佐々木社長(以降 敬称略)
佐々木社長(以降 敬称略) あれはもう懇親会というか、誰が何時までひたすら食い続けられるかという「フードファイト」だからね。
斎藤
斎藤 その底知れないバイタリティが、新しい取り組みへの原動力なんですね。実は今日のテーマである「AIの導入」「AIO対策」についても、ユウマペイントさんはシップのお客様の中でもいち早く導入されていました。なぜそこまで早く決断できたのでしょうか?
佐々木
佐々木 対策というか、正直に言うと一番最初はシップさんに「売りつけられた」んだけどね(笑)。まあ、新しいもの好きだからね。それに、うちには僕という「おしゃクソ(おしゃべりクソ野郎)」がいるから。動画撮影の時なんて、20分の尺で頼まれてるのに40分もしゃべり続けるわけ。でも、その無駄に長いと思われていた「おしゃべり」が、テキスト化されてAIに学習されることで、今の時代には資産になってるらしいじゃない。
戸塚様(以降 敬称略)
戸塚様(以降 敬称略) そうなんです。社長が動画で熱く語った専門的な内容を文字起こしして記事にしたり、AIチャットボットに学習させたりすることで、他社には真似できない濃いコンテンツができあがっています。それがAIに評価される土壌になっています。
AIOのデータが示す、ごまかさない専門性
斎藤
斎藤 データをご覧ください。ユウマペイントさんのWEBサイトは、「シーリング 増し打ち」などの専門的かつ、ユーザーが判断に迷うキーワードで、AIに引用されています。これは、ユーザーの悩みに対して御社の記事が「正解」としてAIに認識されている証拠です。
戸塚
戸塚 実際、最近は「チャッピー(ChatGPT)」でユウマペイントを知ったというお客様も増えてきていますね。お客様が「柏市でいい塗装店は?」とAIに聞いた時に、うちが推薦されたから来ました、というケースが肌感覚でも増えていますね。
佐々木
佐々木
「増し打ち」の件が評価されているのは、めちゃくちゃ嬉しいね。実はこれ、業界では少し前まで曖昧にされていた部分なんです。古いシーリング(コーキング)を撤去せず「増し打ち」を提案する業者が多かった。
でも僕たちは、「増し打ちは厚みが確保できず、すぐに剥離するリスクがあるから推奨しない。家を守るなら打ち替えだ」とはっきり断言してきました。
当時は「増し打ちか打ち替えか」という議論すら少なかったけれど、僕たちが**「家を守るためには打ち替えが必要だ」というムーブメントを論理的に起こした。それが今、AIにも「正しい情報」として認められたってことだよね。
斎藤
斎藤 おっしゃる通りです。AIは独自性のある情報を好みます。一方で、課題も見えています。以前はトップ表示されていた記事が、最近「ロスト(順位低下)」しています。これは競合他社がより新しい情報をアップしてきたためだと思います。
佐々木
佐々木 (データを見ながら)あ、やっぱり雨漏りロストしてる…。これ全部、担当の戸塚のせいだ。
戸塚
戸塚 違います!(笑)…いや、反省して書きます。
雨漏り修理とAI推薦の危険性
斎藤
斎藤 雨漏りの記事がロスト(順位低下)しているという話が出ましたが、これは単純に検索順位だけの問題でしょうか。
佐々木
佐々木 いや、もっと根深い問題があると思う。ここ3〜4年で、うちの雨漏りの新規反響が減ってるんだけど、これは「雨漏りという事象が地域から消えた」わけじゃないんだよ。雨漏りのキーワード単価(CPA)が安いことに気づいた他社が、WEBマーケティングを強化して参入してきてるんだと思う。
斎藤
斎藤 競合が増えたということですね。
佐々木
佐々木
そう。でも実際は「雨漏り修理」という看板で集客して「外壁塗装」をやっているだけなんだよ。
問題なのは、その参入してきた人たちが「雨漏りを止める技術」を持っていないケースが多いこと。
でも彼らは別に「悪徳業者」じゃないんだよ。一生懸命マーケティングも勉強して、広告費も払ってる。そして現場に行けば、最高峰の塗料を使って、一生懸命ピカピカに塗装をする。全然真面目に仕事をされている。
戸塚
戸塚 お客様からすると、AIがお勧めしていたり、検索の上位に出てくるから「ちゃんとした会社だ」と思って問い合わせますよね。
佐々木
佐々木 雨漏りを止める知識と技術がない。結果、お客様はお金を払って外壁は綺麗になったけど、雨漏りは止まらない。だからまた修理を別の会社に頼む。これって悲劇じゃない?「先月塗装したばかりなんですけど止まらなくて…」って。見に行くと外壁はピカピカ。
斎藤
斎藤 AIが、「マーケティングが上手い会社」を「おすすめの雨漏り修理業者」として表示してしまったら、消費者は見抜けませんね。
佐々木
佐々木 ただ順位を上げるゲームじゃないんだよ。技術のない会社がAIに推されてしまうと、結果的に地域の人たちが損をする。それを防ぐために、僕たちのような「本当に直せる会社」が、正しい技術情報を発信し続けなきゃいけない。
業界団体こそ「ナレッジの箱」を開けろ
斎藤
斎藤 間違った情報がAIに学習されないために、業界としてどうすべきでしょうか。
佐々木
佐々木
本来は、業界団体が一番の「ナレッジの箱」となって、正しい情報をオープンにすべきなんです。
雨漏りなら「雨もり 119」、塗装なら「日本塗装名人社(JPM)」とかね。一番濃いノウハウはそこにあるんだから。
でも、団体はどうしても「会員限定」にして情報をクローズにしがち。会費をもらって教えている手前、無料で出しにくい事情もある。だからWEB上での評価が上がらない。
斎藤
斎藤 気持ちは分からなくもないですが、それはもったいないですね。
佐々木
佐々木
やっぱり「情報をオープンにしましょう」って提案すると「ノウハウをパクられるのが嫌だ」って声は出る。
でも僕は「パくれるもんならパクってみろ」って言いたい。教科書を丸暗記しても現場で使えないのと一緒で、本物の技術は現場で汗をかいて、失敗して、検証して身につけた「ナレッジ」だから。表面上の情報をパクったところで、現場に行けばすぐにボロが出る。むしろパクられるくらいなら、それだけ我々の技術が「業界の標準(スタンダード)」になった証拠。
これからの時代、僕らの世代が情報を隠さずにフルオープンにして、業界全体の知識レベルを底上げしていかないと。そうしないと結局は消費者が泣きを見ることになる。
AIチャットボットは安心を「守る」ツール
斎藤
斎藤 AIOの話から、今度は自社サイト内の「AIチャットボット」について伺います。導入してからの変化はどうですか?最近利用が2倍に増えている傾向でした。チャットボット経由の方がAI経由ユーザーの問合せ率は、通常に比べて6倍程度という数値も出ています。
戸塚
戸塚 ログを見ていると、明らかに「夕方6時から8時台」の利用が増えています。お店が閉まった後、家族でご飯を食べ終わって一息ついた時間に、みなさんスマホで調べているんですね。一番多い質問は「塗り替えのタイミングは?」とか「雨漏りしたらどうする?」といった基本的なもの。これまでは、夜に電話しても繋がらないし、わざわざ問い合わせフォームを送るほどでもない……という層を取りこぼしていましたが、AIチャットボットがその場で即決して(※即答して)くれるので、お客様の安心感に繋がっていると感じます。
佐々木
佐々木 「夜に雨漏りして不安だ」という時に、電話は繋がらなくても、AIが「まずはこうしてください」「明日の朝イチで連絡します」と答えてくれたら安心しますよね。AIチャットボットは、営業時間外でもお客様の不安に寄り添う「守るツール」です。
斎藤
斎藤 実は最近の傾向として、このチャットボットに学習させたFAQ(よくある質問)のデータが引用されるようになっています。例えば「ユウマペイント 保証年数」と聞かれた時に引用元に出る。巡り巡ってAIO対策にも直結しているんです。
佐々木
佐々木
なるほど、全部繋がってるんだね。もっと引用されたキーワードとかAIのログを解析しないとダメだね。
真面目な話、データだけ渡されても現場はどうしていいか分からないから。
例えば月に1回、ログを解析してどういったコンテンツを作るか宿題をもらってうちがやる。一方的に結果を伝えるんじゃなくて「現場とデータの付け合わせ」を一緒にやってほしいのよ。
未来への提言「強くなるためにジムへ行け」
斎藤
斎藤 さきほどの話に戻りますが、情報をオープンにして、業界全体の知識や技術レベルを底上げするというのは素晴らしいことですが、一方で、周りの業者がみんな力をつけたら、ライバルが増えてユウマペイントさんが勝てなくなる恐れはありませんか?全員が雨漏りを直せるようになったら、差別化できなくて大変ですよね。
佐々木
佐々木 それはもう…「対バン(対決)」でしょ(笑)。
斎藤
斎藤 (笑)
佐々木
佐々木
だって、例えば地域の会社さん全部が雨漏りを直せるようになったら、お客様にとっては最高じゃないですか。
その上で選ばれるかどうかは、単純に自分たちの「実力」。喧嘩が強いか弱いかだけの話。例えば、WEBでの発信力が負けてるなら、それは「WEB上の喧嘩」が弱いってこと。
だったら、シップみたいな「ジム」に行ってトレーニングすればいい。問い合わせが来ても商談で負けるなら、営業力が弱いから特訓する。現場で雨漏りが直せないなら、それは職人の腕が弱い。まあ、それはお仕置きだけど(笑)。
斎藤
斎藤 (笑)
佐々木
佐々木 自分たちだけが勝てばいい時代じゃないんです。情報をオープンにして、業界全体のレベルを上げて、消費者に良いもの(安全)を提供する。
斎藤
斎藤 非常に力強い言葉です。これからAIや色んなことが変化をしていく時代の中でやはりリアルな部分が重要ですね。
佐々木
佐々木
逆説的だけど、AIが進化すればするほど、大事なのは「人」だと思っているよ。よく「優秀な人材が必要だ」って言うけど、単に仕事ができるとか頭がいいってだけなら、極論AIでも代用できる部分が増えてくる。
変化の激しいこの時代、何が起こるか分からないじゃないですか。そんな時に、AIは「答え」は出してくれるかもしれないけど、「一緒に乗り越える」ことはできない。
これから先、重要なのは、能力の高さだけじゃなくて、「状況が悪くなった時、苦しい時でも、同じ志を持ってついてきてくれる人」がいるかどうかだと思う。
斎藤
斎藤 確かに、AIは優秀ですが、一緒に乗り越えてくれる社員、仲間ありきですね。
戸塚
戸塚 AI対策のオペレーションを回しているのも、結局は社内のスタッフですし、その元ネタを作っているのは社長や現場の職人さんたちですもんね。
佐々木
佐々木 そう。だからAIに推される会社になるためには、「同じ志を持った仲間と共に、地域のお客様のために正直な仕事を積み重ねること」。だから僕たちはこれからも、人との繋がりを大事にしながら、隠し事なしの情報発信を続けていきますよ。
斎藤
斎藤 AIがテーマのインタビューで最終的に「人」に帰着したのが非常に印象的でした。地域を守り、業界を牽引するユウマペイント様の今後の展開が楽しみです。本日はありがとうございました!
リフォーム産業新聞(2025年12月号)掲載
編集後記
私(斎藤)がシップへ入社した頃からお付き合いをいただいているユウマペイント様。
AIに「推される」会社になるにはどうすればいいか?その問いに対し、佐々木社長が出した答えは「地域と建物を守るための徹底的な情報公開」でした。
この「守る」という会社としての在り方、強固な意志と行動があるからこそ、AIはその熱量を「信頼できる情報」として認識し、困っているユーザーの元へと届けてくれるのだと思いました。

株式会社ユウマペイント
代表取締役 佐々木 拓郎
NPO 法人塗魂ペインターズ:3 代目会長
一般社団法人雨もり 119:理事
一般社団法人 全日本災害住宅レジリエンス協会:常務理事

株式会社ユウマペイント
販売企画部 課長代理 戸塚 朝美
SNS、WEB サイト更新やAIチャットボットの育成等、 ユウマペイントの販促企画を一手に担う
株式会社シップ
取締役/WEBクリエイト部 部門長
斎藤 葵
2012年入社。広報・営業部の経験を経て
現在は商品サービス部門でチームマネージャー、WEBディレクター、広報を兼任。












