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【セミナーレポート】シップオンラインセミナー4月

シップオンラインセミナー4月

これからのリノベ

リノベーションという言葉が一般的にも定着しつつあり、
リフォームとリノベーションの項目もくっきりしてリノベ市場は成長していく実感があります。
マーケティング視点では考え方、ポジションにエッジが立っていないと
市場では埋没しかねないということもあります。
リノベのこれまでとこれからを、第一人者の皆さんと学んでいきましょう。



 

概要

  • タイトル:これからのリノベ
  • 実施日:2023年4月24日(月)

プログラム

  • 【起】リノベーションのマーケティング戦略
  • 【承】プロダクトについて
  • 【転】人の問題(採用について)
  • 【結】まとめ

出演者

  • 株式会社マエダハウジング
    代表取締役 前田 政登己氏

  • 株式会社Toivo
    代表取締役 友政 伸也氏

  • 株式会社OKUTA 非常勤取締役
    OfficeT代表 山本 拓己氏

  • 株式会社シップ
    代表取締役 小松 信幸


【起】リノベーションのマーケティング


友政様
・木のマンションリノベ2500~3000万円
・今住んでいるマンションのリノベ受注が8~9割
注文住宅で5000万かけるよりも今住んでいる住宅をリノベするという選択を取る
郊外に理想の一戸建てを建てるよりも、今住んでいるところに理想のマンションを建てたいというニーズに応える
=ターゲットをしっかり絞って営業

前田様 ・広島市内に商圏を置く企業
・2008年に不動産事業着手
→中古住宅の仲介からリノベまで行うワンストップリノベ事業をスタート
従来の持ち家リフォーム……50~60代が中心
中古リノベ事業により、30代の一次取得層にもリーチ
=地域を絞る代わりに、幅広い客層を獲得している

山本様からの質問
・地域を絞る代わりに事業を広範的に行わなければならないことでの苦労は?
前田様:当初は中古リノベのマーケティングがわからなかった→HP、セミナーから着手
エリアを広島市内と決めてから、ほかには全く手を出さない
ターゲットの設定をどこに決めて、いかに徹底していくかが大切

・最初からターゲティングをしていたのか?
友政様:独立した当初からしていた。会社が潰れかけても、全面リフォーム以外の注文はすべて断った。

【承】プロダクト(背景・時流も含めて)


山本様
カーボンフリーに20年前から取り組んでいる

折込チラシで販促していたが、手法を模倣した大手に売り上げを抜かされた
→大手が手を付けていないフィールドへ エコを前面に
地球環境の原則を尊重する企業を目指すというミッションに変更=塩化ビニルクロスを使わない(当時の使用率9割)
→社員の半分が退職 しかし共感した人が新たな社員となった
お客様も同様に共感してくれる人が多少いた

売り上げが伸びずともやりぬく覚悟を持ち、業界の中でどこの立ち位置を狙っていくのかを明確にした
デザインも素材も知らず、当初は山小屋のようなものを作っていたが、勉強を続け洗練していった

友政様
最初は家族で会社を経営していたが、マーケットインでお客様に振り回される経営+借金
→働きがいを見失いかけ、身体・精神が持たない
カビだらけのマンションに住んでいた子供時代にアトピー・喘息に悩まされていた経験
建築が原因と考え、マンションに特化したリノベをやろうと決意

工事中の見学会を何度も行い大工のファンにしていく
作る現場・人柄・過程を疑似体験してもらう=付加価値
モデルハウスしか知らないお客様に、カビが生えていたり水漏れの跡があったりというありのままを見せる
お客様との接触回数も増えるが営業はこちらからはしない 比較・検討段階の客は断る

前田様
水回りリフォームメインだった
大手家電量販店の参入で売り方では勝てないと悟る
差別化を図るうえでOKUTA社の自然素材リフォームと出会い着手するも不調

珪藻土・漆喰塗り替え体験会を開き、そこから地道に増加
仕上がりよりも体験の付加価値を上げること
体験会を開いてからちょっとした傷やムラでのクレームが減っていった
体験価値の創出が大切
コミュニケーションを織り込んでいくリノベ

ワンストップリノベ→4年上手くいかなかった
ビジネスとしてうまくいかなくても正しいことだと信じて継続
日本全国、海外の事例を勉強しつつ継続した

【転】人の問題(採用関係)


前田様
・資格者と経験者を採用→価値観のすれ違いが生じる
・誰でもいいから採用、やめない人を採用→うまくいかずビジネスとして成り立たなかった
価値観、ビジョンの共有、すりあわせを行うことが大切

友政様
・求人などはだしていない
・いい仕事をしていれば自然といい人材がくる
・大工さんは新卒をとりたい→ものづくり大学
・誰でも採用するわけではなく、価値観の合う人を採用する=お客様も社員も絞る

山本様からの質問
・新卒と中途、営業と技術職のバランスは?
前田様:新卒は基本営業部へ 毎年6名くらい採用
中途は技術職へ 年間10名弱採用

・コロナの影響は?
前田様:生産性はあまり向上せず でもWMはオンライン形態を収束後も維持

【結】まとめ


現状:日本という国の地位が下がり、所得格差が広がり、技術者も減っている
→誰に何を売るかをもっと明確に決めなければならない
商品種別でもエリアでも、決めたことを覚悟をもってやり抜くことが大切

人材:同じ価値観で同じ夢を見て進む人材と共に働くこと
いい仕事をして勝手に人が集まってくるような会社を目指す

リフォーム業界を1つのコミュニティとして、一緒に技術の向上を目指す